皆さん、こんにちは。虹 社長です。
パティシエさんやスイーツ店を経営している方なら気になる、スイーツ店で成功するためには何をすれば良いのか。
また、スイーツ店経営がなぜ難しいのかについて詳しく解説していきます。
私も元々スイーツ店を経営した経験がありますが、今後スイーツ店を経営することは、かなり良い立地が見つからない限り無いです。それだけスイーツ店の経営は、同じ飲食店と比べて極めて難しい業態なんです。
では、なぜスイーツ店が極めて難しいのか、そしてスイーツ店経営で成功するための方法について詳しく解説していきます。
スイーツ店の開業方法については、👇コチラに記載しております。
スイーツ店が難しい理由
スイーツ店の経営はネットで調べてもあまりヒットしませんよね。この理由は、スイーツ店よりも圧倒的に飲食店経営の方が簡単で技術も不要だからです。そのため、スイーツ店は競合が少なく成功しやすいと思いがちです。
しかし飲食店と比べると、スイーツ店の経営は極めて難易度が高いんです。と言うより、飲食店と比較してはいけないレベルです。それだけ難しいのです。
この理由は様々ありますが、一番の理由は集客が極端に難しいためです。
集客が難しい
ではなぜ、スイーツ店の集客が難しいのでしょうか。
それを一言で表すと
スイーツは「嗜好品」だからです。
あまり理解できないかもしれませんが、嗜好品はお金に余裕がある方、または、祝い事などで購入します。
この点を比較すると分かりやすいと思いますが、飲食店はお腹が空き、何か食べたいと思えば、近くのお店に入ると思います。しかし、お腹が空いたからと言って、スイーツ店に入りますか?
つまり、「飲食店には明確な目的が無くてもお客様は来店します」が、「スイーツ店は明確な目的が無ければお客様は来店しない」のです。
言い換えると、お店を認知されただけではお客様は来店に至らないのです。
ここがスイーツ店の最も難しいポイントです。
他にも、スイーツは女性や若者がターゲットとなります。
そのため、若者の街に出店しようと考えている方も多いかと思います。しかしここにも落とし穴があるのです。
それは学生は1年中その地域に居るのではなく、年に8カ月しか滞在しないのです。これは長期休暇が4カ月あるからです。さらには、雨の日、雪の日、猛暑日などは外出しません。これを考慮すると、営業で利益を上げられるのは1年の内の6カ月なんです。
つまり半年で年間利益を上げれなければ、若者の街で出店したとしても倒産してしまうのです。
スイーツ店は、嗜好品であり、ターゲット層が狭いにもかかわらず、そのターゲットが同じ地域に安定的に滞在していないため、安定して経営を行うことが極めて難しいのです。
人件費が高い
人件費が高いことは店舗経営なら同じことが言えますが、スイーツ店は極端に高くなります。
それは、スイーツは1つ作るのに時間がかかるからです。
例えば、中華料理であれば、1~2分で調理が完成しますが、スイーツはオーブンなどを用いた場合、1時間かかる物もあります。
さらに盛り付けを映えるようにしなければいけなく、調理速度を上げることも難しいのです。
そのため、人件費が高くなってしまうのです。
さらにはお客様が注文した後に作るのでは、提供できないため事前に用意しないといけないのです。
つまり営業時間前の仕込み時間が極端に長くなります。
この点もスイーツ店の人件費が高いというポイントです。
競合
スイーツ店は経営が難しいことから、飲食店の比べて競合は少ないです。
しかし、お店の近くに新しくスイーツ店ができてしまうとお客様は一気に少なくなります。さらには流行に流されやすいためお客様が急にいなくなったりもします。
しかしスイーツ店にもメリットはあり、多少距離が離れていても、お客様は来店することです。ここは1つ救いですが、言い換えると、開店初期はお客様が来ないとも言うことができます。
そのためしっかりと広告・宣伝にお金を使わなければすぐに廃業する可能性も秘めているのがスイーツ店です。
廃棄
スイーツ店は飲食店を違い廃棄の量が多くなりがちです。
この理由は、保存環境を徹底しなければすぐに傷んでしまいますし、注文ごとに商品を製作するわけではないからです。
ですのでお客様が少なければ廃棄の量が増えてしまい、かといって、廃棄を減らすために商品を少なくすると、お客さんが来た時に対応できなくなるのです。
その反面、飲食店は必要な量のみ作ればよく、保存しやすい野菜などを使用しますので廃棄はほとんどありません。
この点も利益を上げることが難しいポイントです。
他にも、飲食店は多少保存環境が悪くても問題ないことが多いですが、スイーツの場合、クリーム系は傷むと食中毒の危険性がかなり高いです。このリスクを考えてもスイーツ店は廃棄が多くなってしまうのです。
包装容器が高い
スイーツ店経営で、無視されがちなのが包装容器の費用です。
包装容器は使用後はごみとなるため、そこにお金をかけたくないのが普通ですが、お金をかけなければお客様のニーズに応えられないのです。箱代を有料にするだけでもお客さんは減りますから。
例えばケーキを販売するとすると、ケーキの箱代は1つ50円~150円くらいするのです。
その他にも、小さい箱でも20円くらい。
つまり、小さなケーキ1個400円で販売すると
原材料で100円かかり、利益が300円でこの利益から20円引かれるのです。
1日50個販売して、14000円の利益にしかならないのです。ここから人件費を引くと利益は残りません。
一日にお客さんは50人も来るとは限りませんし、このように考えると人件費を無視したとしても、経営を続けるのは極めて難しいのです。
スイーツ店で成功するには
では、どのように経営するとスイーツ店で成功するのでしょうか。かなり条件は難しくなりますが、成功する方法はあるのです。
立地が重要
スイーツ店を経営するには立地が極めて重要です。
立地と言っても、駅から近いから良いという分けではありません。単に飲食店を経営するのであれば、駅近で良いですが、スイーツ店が駅から近くても集客できないのです。
では、どこかと言いますと次の2か所です。
「観光地」「複合施設」
この2か所以外で経営をスタートしますと、必ずと言って良いほど失敗します。
この理由は先ほど言いましたが、スイーツ店は明確な目的をもったお客様が購入するからです。単にお店を構えているだけでは集客できません。
しかし観光地の場合はどうでしょう。観光地は食べ歩きをする方が多く、しかも軽めの料理で食べ歩きに向いて。ですので、目的が無くてもスイーツを購入してしまうのです。
複合施設に関してはフードコートがあり、このフードコートは食べ物を食べるためにお客様が来店します。要するに何か食べる目的がある人が集まる場所ですので、中にはスイーツを食べにくるお客様も一定数いるのです。
こういう理由で、「観光地」「複合施設」の2点においては、スイーツ店を経営すると成功するのです。
地域性が重要
スイーツには地域性が重要と言いましたが、要は、余裕がある方がその地域にどれくらいいるのかが重要と言うことです。
スイーツは嗜好品と言いました。つまり、生活に余裕がない地域、具体的には地価が安い地域に出店するのは間違いと言うことです。
ですので学生の街に出店するという選択肢は、初めに良くないと言いましたが、それは学生の街は地価が安いからです。言い換えると、学生以外の人たちはスイーツを購入する余裕がないのです。
この他にも、学生の街の商業用不動産は極端に賃料が高い傾向もありますので、この点も踏まえて、スイーツ店の出店には向いていないのです。
つまり、都内の大学周辺に出店するのは博打要素が高いということです。(かなりの利益を上げられる地域もあります。)
都内の学生街、具体的に言えば、日本一の学生街でもある高田馬場です。
地方の場合は、学生街だからと言って、生活に余裕がない方は少ないので、一概には言えません。
東京は貧富の格差が大きいのが特徴でもありますから。(収入が高くても、出費が多いためです。)
まとめ
ここまでで、スイーツ店の経営がいかに難しいを理解できたと思います。
この難しさは実際に経営してみないと理解することが難しく、一度失敗してしまうと、次の経営チャンスが無くなります。
つまり、経営するために何年もかけてコツコツ集めた資金を使って経営を行うわけですから、最後の最後でギャンブルに出てほしくないのです。
そこでの失敗は一生後悔することとなります。
ですので、スイーツ店の経営は最新の注意を払い、そして情報収集と綿密な計画を立ててからスタートしてください。
ここまでのご視聴ありがとうございました。
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