飲食店経営はブラック?飲食店経営がなぜブラックと言われるのか

皆さん、こんにちは。虹 社長です。

今回は飲食店での仕事はブラックとよく言われますが、それと同時に、飲食店経営者(オーナー)はさらにブラックになる可能性を秘めているのです。

でわ、なぜ飲食店経営はブラックと言われるのかを、飲食店経営者でもある私が詳しく説明していきます。

飲食店経営はなぜブラックになる?

飲食店経営はブラックと言われますが、その理由は様々で、利益を上げようとするとブラックとなるのです。
でわ、実際にどのような理由でブラックとなるのかを説明していきます。

経営者の情報不足

飲食店経営がブラックと言われる一番の原因は経営者本人の情報不足です。と言うのも、飲食店経営は他の経営と比べて、専門知識の必要性が低く、初期資金も少なく誰でも簡単に始められることがメリットですが、それが最大のデメリットとなってしまうのです。

特に経営に必要な現地調査コスト分析といった開業前に必ず行うべき業務を「分からない」「知らなかった」と言った理由で怠ってしまうのです。
他にも、飲食店は儲かると安易に考えて経営に臨んでしまうからです。

しかし、飲食店経営はブラックになればなるほど、簡単に稼げるのもまた事実です。
この事実について簡単に説明します。

飲食店経営はブラックであれば、簡単に儲かる?

飲食店経営のみならず、店舗経営はブラックであればあるほど儲かるのです。

では、それはなぜでしょうか。
店舗ビジネスを行った経験のある方は分かると思いますが、その理由を解説します。

人件費が高い

結論を先に言いますと、店舗ビジネスは、人件費が経費の大半を占めるためブラックであれば儲かるのです。

店舗経営の例

定食屋経営の例

客単価が1000円、1日の売り上げが10万円の飲食店が定食屋の例で考えてみます。

定食屋の店舗情報

常駐する従業員数:3人

営業時間:11:00~21:00 (9:00~11:00:仕込み、21:00~22:00:閉店作業)

客単価:1000円

1日の客数:100名

月間売上:300万

月間事業所利益:74.8万

年間売上:3600万円

年間事業所利益:897.6万円

経費(1カ月)  合計226.2万円

原価(25%):75万

家賃:40万

人件費:100万

水道光熱費:5万

広告費:5万

システム台(レジ,セキュリティ等):2万

ゴミ台:1万

通信費:0.5万

火災保険料:0.5万

道路占用料:0.2万

その他の消耗品費:1万

上記はあくまで例であり、売り上げ・経費は経営者次第で増減します。そして税金は考えていません。
経費は、税理士を雇うとさらに高くなったりしますが、オーナーさんが行う場合は不要です。会計ソフトを使用する場合や、確定申告等でも費用は変わってきます。

では、少し経営の中身を見ていきます

今回の事例ですと、客単価が1000円、1日100人のお客さんが来店するので、営業時間内に均一にお客さんがご来店したと仮定します。営業時間が11時~21時ですので、1時間当たり10人、つまり、約6分に1人のお客案が来店することとなります。

一般に従業員1人当たり、1時間でさばけるお客さんの人数は5人程度ですので
これを前提に考えますと、キッチンとホールの従業員は合わせて3人程度は必要となります。

この時の人件費を単純に計算すると、売り上げの33%となり、原価と合わせると、60%を超えてきます。

このように考えますと、飲食店は経費が異様に高いと分かります。
ですので、飲食店経営者は人員を1人減らして人件費を月額30万円程度減らし、年間利益を360万円伸ばそうとするのです。

この経営者が利益を追求することで、飲食店での仕事がブラックであると言われる理由ですが、飲食店経営者のブラックと言われるのはここだけではないのです。

ここまでは、あくまで理想の話でして、現実はこんなに甘くはありません。それは季節、曜日、天気、景気によってもお客さんは増減するからです。

飲食店経営は、先ほどの理想とは程遠く現実はさらに厳しいと言いましたが、どのように厳しいのか。
先の例の売り上げは、現に1日にお客さんが100人来店する前提ですが、開店初期にそのようなお客さんが来ると思いますか?

そもそものお客さんは新しいお店ができなくても、何不自由なく生活している方が大半ですので、全く知名度の無く、美味しさも不明で、何を売っているかも分からない飲食店にわざわざ足を運びますか?

ましてや、立地や交通の便が悪い飲食店に行きますか?

結論、行くはずがありませんよね💦
そのため、月間利益は理想の利益よりもかなり低くなってきます。

でわ、どのように飲食店は利益を上げるのか

オーナーの労働時間を極端に長くする

飲食店オーナーは、自分の労働には人件費が発生しませんので、従業員に働いてもらうのとは違い、安易に労働時間を長くしがちです。

そのため、前回の例で言う、お金にならない時間、つまり、仕込み・開店準備、閉店準備。この部分を全て一人でやり繰りする店舗が多いんです。

こうすると、実際のオーナーさんの1日労働時間は最長で13時間だったところ、15時間~16時間になったりするのです。
要するに、一般的な会社員の労働時間の3倍労働することになってしまいます。

さらには、雨の日などはお客さんがあまり来ませんので、店を開けているだけでその日は赤字になることもあります。
つまり、1日16時間労働をしても、売上が無く赤字の可能性も大いに有るのです。

この肉体的・精神的なストレスは、単に雇われて働く従業員とオーナーの本質的な違いで、飲食店経営がブラックと言われる最も大きな理由です。

でわ、どのようにしてブラックな経営から抜け出せるでしょうか。

ブラックな経営から抜け出すためには

ブラックな経営から抜け出すためには、利益を大きくするしかありません。

では、どのように経営を効率化して利益を大きくするのか。そこには大きく3つの方法があります。

コスト分析を徹底する

コスト分析を徹底するのは比較的簡単ですが、作業が面倒と言う理由でおろそかにしがちです。

先ほどの定食屋の例での挙げたような大雑把なコスト分析ではなく、商品ごとの食材の使用量、仕入れ値、販売価格、利益量、廃棄量をしっかりと計算することです。

コスト分析を徹底することで、廃棄が多い食材や、季節によって仕入れ価格が大きく変動する食材などが見えてきます。

フルーツを例に挙げると分かりやすいですが、イチゴは夏のシーズンは夏イチゴと言って、味が落ちるにも関わらず価格が3倍くらいに跳ね上がります。ですので、スイーツ店では、イチゴの商品は旬の時期のみの期間限定商品とするところが多いです。

期間限定商品を作り、無駄なコストを抑えることも一つの手で、期間限定商品は販促メニューとして広告にもなったりするのです。

このようなコスト分析を行うことで、仕入れ時の無駄や食材の使用量などを徹底でき、利益を可視化につながるのです。

しっかりと宣伝する

経営者が最初に陥る関門でもあるのが広告です。

広告費はかなり高く敬遠されがちですよね。しかも、広告の有用性も素人目線からは理解しずらく、宣伝が疎かになる原因でもあります。

しかし、この飲食店は何の店なのか、どのような商品を提供しているのかをお客さんが知っていなければ、、お客様は入店しません。

商品がオリジナルのものだと特にですが、お客様に興味を持たれなければお店の前で立ち止まることもないのです。
つまり、全く認知されなく、最悪の場合赤字続きで廃業まで追い込まれてしまいます。

そのため、開店当初は多少赤字でもしっかりと広告・宣伝費を使うことが重要なのです。
ある程度知名度が出てきた段階であれば広告費を減らしても問題ないです。

立地を変える

飲食店経営で一番重要なのが、立地です。

立地が良くなければ、どれだけ良い商品を売っていたとしても全くお客さんが来店してくれません。さらに立地が悪い店舗は広告を出しても、その効果を受けにくいのも特徴です。

逆に立地が良ければ、広告を出さなくてもお客さんが寄ってきます。
簡単に言うと、広告費に毎月10万円かけるのであれば、賃料が10万円高い場所に店舗を立てるべきと言うことです。

しかし、賃料が上昇するとその分、不動産を借りるのに必要な保証金も上がってきますので、初期資金が少ない場合はこの選択肢ができないのが実情です。

この結果、資金に余裕のある法人が良い立地に店舗を出し、資金の少ない個人事業主さんは良くない立地にお店を出しがちなんです。
これが飲食店がすぐに倒産してしまう理由でもあるんです。

私のオススメとしましては、少し立地が悪く赤字続きの場合は、即閉店・移転を検討することです。黒字の場合は、しっかりと知名度を上げて、2店舗目・3店舗目に向けて事業展開に挑戦してみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は飲食店経営者の現状がどのようなものなのか。ブラックとは実際にどのようなところがブラックなのかを詳しく解説してみました。

飲食店経営は一歩間違えると悲惨な末路をたどってしまいます。特に立地選びには細心の注意払って決定する必要があります。

経営者は儲かると安易に考えている方が多いかもしれませんが、飲食店は数年で倒産することが多いと言われることからも想像ができるかもしれませんが、経営の中で極めて難易度が高いです。

そのため楽して稼ぎたいという理由で経営をしたいのであれば、しっかりと事前準備を怠らず、情報収集や人脈を築いてから挑戦してみてください。

相談する方が居ない場合や、質問等があれば、コメント頂ければお答えできる範囲でお答えいたします。

この記事を書いた人 Wrote this article

nizi-blog

nizi-blog 経営者 / 男性

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