居抜き物件とスケルトン物件って何?どちらが良いのか。メリット・デメリットを経営者が詳しく解説!

皆さん、こんにちは。虹 社長です。

今回は経営する時に物件探しを行うと思いますが、この時に「居抜き物件」「スケルトン物件」というのを目にして何がどのように違うのか分からないことがありますよね。

本記事では、この「居ぬき物件」と「スケルトン物件」について、メリット・デメリットを交えて詳しく説明していきます。

居抜き物件、スケルトン物件とは

そもそも「居ぬき物件」「スケルトン物件」とは、飲食店やクリニック、サロンなど、追加の造作を後に行う業態の方が物件探しをするときに出てくる表現です。
飲食店、クリニック、サロン以外の場合、基本的にスケルトン物件を利用します。

でわ、「居ぬき物件」「スケルトン物件」とはどのような物件なのか、それぞれを一言で表すと

「居ぬき物件」前テナントさんが利用した設備をそのまま利用する物件。
「スケルトン物件」事務所仕様の状態で引き渡される物件。

このような特徴のある物件ですが、それぞれにメリットやデメリットがあるのです。
飲食店を例に挙げて詳しく解説していきます。

居抜き物件の特徴

居抜き物件とは、前テナントさんが利用した設備を撤去せずに、次のテナントさんがそのまま利用する物件のことです。

飲食店を開店するためには、単に冷蔵庫などの機材を導入するだけでは開業できません。この他にも、水道・電気・ガスなどのインフラ設備が必要となります。

大前提として、居ぬき物件はこのようなインフラ設備が整った状態で引き渡されます。他にも前テナントにもよりますが、内装・外装、設備が残っている場合があるのが特徴です。

不動産を契約する時は、このような設備の有無などを判断材料として飲食店を開業するという選択肢も取ることができるのです。
しかし一見このように言うと、メリットしか無いように見えますが、そこにはたくさんのデメリットもあるのです。

居抜き物件のメリット

居抜き物件のメリットを列挙すると次のようになります。

居抜き物件のメリット

●インフラ設備が整っている

●内装・外装工事が不要

●少ない資金で開業できる

●物件取得後、すぐに開業できる

でわ、具体的にどのような点がメリットなのか。

居抜き物件の最大のメリットが初期資金が少なくできることですが、実際には工事費用を抑えることができる点です。

工事と言うのは基本的に内装・外装工事ですが、この工事費用ってどれくらいかご存じですか。
店舗の大きさによって異なりますが、ざっと1000万ほどかかります。

まず居ぬき物件の時点で、この内装工事費用が浮くため、初期資金はかなり少なく済みます。
実際に居抜き物件で行う工事と言えば、看板の取り付け工事くらいです。

この看板の取り付けにはざっと3週間くらいかかります。
この3週間と言うのは、看板の業者へ看板取り付けの「ネット予約、見積、施工」この3点全て含めた期間です。
時期によって異なりますが、3週間あれば十分完成すると思います。

他に行う必要があることは、営業許可と火気設備使用開始届の申請です。

この申請した後に、担当の職員が立ち入り検査し、営業が許可されます。
この申請にも「ネット予約、打ち合わせ、立ち入り検査」すべて含めて2~3週間かかります。

要するに、飲食店を開店するために必要な法的手続きを行っている最中に、必要な工事は看板だけですので、すんなりと開店できるのです。

飲食店を開業するために必要な手続き等については👇コチラの記事に記載しております。

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居抜き物件のデメリット

居抜き物件のデメリットは次のようなものがあります。

居抜き物件のデメリット

●インフラ設備の耐用年数が近い可能性がある

●設備が壊れていることがある

●造作料が必要

●前テナントが違う業態

●耐火構造でない可能性がある。

●保健所の審査が通らないことがある

居抜き物件のデメリットについてですが、実際に経験しなければ気づけない点が多いのが事実です。

この中でも、契約後に「耐火構造でない」「保健所の審査が通らない」これらの状況だと、物件取得後の想定以上の出費により、転資金が底を尽きて早期に倒産する可能性もあります。

このようなことが起きないためにも、しっかりと内見時に確認する必要があります。
しかし、内見時に確認できることには限界がありますので、上記の2点については、かなり致命的ですので確認してください。場合によっては、内見の担当者との会話を録音しておいて下さい。
(※居ぬき物件を売りに出すためには基本的に営業許可が取れる状態でなければなりません。そのため、営業許可が下りない場合は訴訟レベルですので、しっかりと証拠を残す必要があります。)

また、デメリットの中で「耐火構造」ではない。というのはどういう状況なのか。あまり分からないかも知れませんね。

飲食店を経営する上で、ほとんどのキッチンではガスを用いると思います。この時にキッチン周りを火が飛び移っても火事にならないように、耐火構造に工事する必要があるのです。
しかし、店舗面積が小さい物件の場合、耐火構造にするとキッチンの面積を十分に確保できないという理由から、耐火構造にしない物件もあるのです。

耐火構造の物件出ない場合、電気設備しか利用しない飲食店であれば問題ないのですが、ガスを使用する飲食店の場合は、消防署からの火気設備使用開始の許可が下りません。

結果的に、不動産を借りた後に営業することができなく、お金だけを失う形になる可能性があります。

他には、保健所の営業許可が取れない可能性があることです。

これは前テナントさんが手洗い場や扉を破壊して、保健所の営業許可が下りる条件を満たしていないために許可が下りないということ。
例えば、扉と手洗い場に関する営業許可の条件は、キッチンとホールが扉で区画されていることです。手洗い場はトイレとキッチンに少なくとも専用の独立した手洗い場を1つ設置する必要があります。他にも、設置する手洗い場の大きさにも規定があります。

これらの条件を無視して設置してしまいますと、保健所の立ち入り検査で営業許可が下りないと言われることがあり、最悪、取り付けた手洗い場を再び交換しなければならなくなります。

お金がかかるだけではなく、営業開始日も遅れてしまうのです。
それでもスケルトン物件より、安くて早く開店するのが「居抜き物件」なんですけどね。

スケルトン物件の特徴

飲食店以外の経営を行う場合、基本的にスケルトン物件を利用します。
と言うのも、飲食店はインフラをしっかりと整えなければどのような業態も行うことができません。

しかし物販はコンサルを行う場合は、インフラはほとんど必要ないく事務所があれば良いのです。
この事務所仕様で受け渡しが行われる物件のことをスケルトン物件と言います。

先ほど「居ぬき物件」が良いと言いましたが、「スケルトン物件」も良い点はたくさんあるのです。
私個人的には、資金に余裕がある場合は「スケルトン物件」をお勧めします。

スケルトン物件のメリット

「スケルトン物件」のメリットは「居抜き物件」と比較すると、少し違い、ビジネスが上手くいく前庭が必要です。
まず結論から、メリットについて上げていきます。

スケルトン物件のメリット

●内装を自由に決められる

●好みの機器を導入できる

●好立地の場所が多い

「居抜き物件」と比較してメリットが少ないと思ったかもしれませんが、「居ぬき物件」のメリットは、気が付いた方もいるかと思いますが「お金と時間」だけなんです。

それと比較して、スケルトンは内装を自身の店舗に合わることができるのです。

具体的には、冷蔵庫の位置や大きさ、作業スペース。他にもお客様のスペース、個室を用意したりも

行う業態にもよりますが、この内装をしっかりとお店のイメージに合うか合わないか。ターゲット層にあっているのかで、開店後の売上は天と地ほどの差が生まれてきます。
しかも「居ぬき物件」の場合、前テナントの業態が異なれば、キッチン、客席はかなり変わってきます。

他にもキッチンが狭すぎると従業員スペースが狭くなり、1日に対応できるお客様の人数にも制限がかかることで、売り上げを伸ばせなくなる可能性も有ります。

ここも重要なポイントですが、「スケルトン物件」は「居抜き物件」よりも好立地の物件が多いのです。
この理由は、好立地の物件は買い手が多いため、不動産会社からすると「居ぬき物件」と言う理由で可能な業態に制限をかけたくないのです。逆の言い方をすると、立地が悪いために「居抜き物件」にしなければ、不動産が売れないということもざらにあります。

この点も考慮すると、多少お金がかかったとしても、資金に余裕がある場合はスケルトンが良いのです。

スケルトン物件のデメリット

スケルトン物件のデメリットはお金と時間だけです。

スケルトン物件のデメリット

●初期資金が高い

●工事期間が長い

「スケルトン物件」は初期資金、工事期間というのを無くせば利点しかありません。

しかもはデメリットは初期資金が1000万円ほど増えるだけです。
しかし開業当初から売れ行きが悪く、お客様が来店しない場合もありますので、圧倒的にスケルトン物件の方が失敗した時の損失は高いです。

ですので、初期の開業にはスケルトン物件は向きません。

ですが2店目以降の場合、資金に余裕があり、経営が波に乗って知名度も有りますので「スケルトン物件」の方が良いです。

まとめ

「居抜き物件」と「スケルトン物件」のメリット・デメリットは理解できましたか。

初期の経営であれば必ず「居抜き物件」でスタートすべきですが、2店舗目以降はそうとは限りません。

私の経験上、好立地の物件で「居抜き物件」は見たことがありません。見つかったとしても、次の日には売れてしまっていると思います。
事実、不動産会社も懇意にしている経営者さんに未公開物件を紹介します。そのため、良い物件が出てきた場合に全く取引をしたことない相手には売りません。

良い立地が見つかった場合はラッキーと思ってください。即連絡し、当日または次の日内見、仮予約するレベルと考えていてくださいね。

ここまでのご視聴ありがとうございました。
質問や疑問等がございましたら、コメントしていただけますと、お答えできる範囲で回答致します。

この記事を書いた人 Wrote this article

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nizi-blog 経営者 / 男性

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